小便器内部のフタにこべり付いている垢の正体

男性の方が職場などで小便器の清掃を依頼されるような場合、丁寧に掃除をしようとして小便器内部のフタを開けることがあれば、そのフタになにかがこべり付いているのを見るということがあるかもしれません。このフタにこべりついている垢のようなもの、かなり気持ち悪いですし一体なんなのかと気になってしまうことでしょう。ここではその垢の正体について触れてみたいと思います。

あの小便器の内側についている垢、一見するとチーズのようにも見えることから、尿が発酵して固まったものではないかと思われるかもしれません。しかし、それは少し違います。というのも、あの垢は正式名称を「尿石」と言い、尿の中に含まれているカルシウムなどの成分が固形化することによって起こる現象とされています。よく尿管結石という病気で、尿道に石ができてしまうという症状を耳にするかもしれませんが、あれも尿石が体内で起こったことによって発症する病気です。ですから、あの小便器の内部のフタにこべり付いているのは、尿のカスのようなものなんですね。

しかし、なぜあのような尿石がフタにこべり付いてしまうのかというと、まず考えられるのがトイレの洗浄が不十分であることが挙げられます。尿管結石でも、尿中のカルシウム濃度が高くなることによってカルシウムの結晶ができてしまいますので、トイレに付着する尿石についても洗浄が不十分でトイレ内部で尿のカルシウム濃度が高くなることによって起こることが想像できます。

この尿石が小便器のフタに付着してしまうと、悪臭の原因となるだけではなくトイレの流れそのものが悪くなってしまうことも考えられますので、できるだけ尿石をつけないようにすること、そして付いてしまった尿石を除去するようにしなければなりません。そのような点からも、できるだけ多くの水で洗浄をするような小便器の設定と、頻度の高い尿石の掃除を心がけるようにするべきでしょう。